自筆証書遺言を作成するためのポイントは4つあります。
①自分で書く(鉛筆・ワープロ・ビデオ撮影は駄目) ②作成した日付を書く(○○年△月□日と正確に)
③署名する ④押印する(認め印でもOK)
以上の4つのポイントを抑えて書き
・法務局に持参して保管してもらう
・完了後封筒に入れ、表面に「遺言書」と書き、自分の氏名を記入し糊付けして遺言書に押した印鑑で封印す る。自己責任で保管し、実行には家庭裁判所の『検認』が必要です。
※財産目録一覧表をパソコンで作成し、一番下に署名・押印すればOKです。
(従来は財産目録一覧表も手書きする必要がありました)
・自我流で書いてはいけません。せめて本を購入するくらいの投資は必要です。
・遺言書の「検認手続き」は、遺言作成者が自分で書いたものであることを証明するだけで内容のチェックをし ている訳ではありません。従って検認証明書をもらったが、書いてある内容が意味不明な箇所があって、名義 変更の手続きが出来ないことはザラです。従って『書く内容に細心の注意を払って』作成して下さい。 そのためには「本を購入して読む」等の準備が必要です。
①費用がかからない(本の購入費用・法務局の保管費用) ②時間がかからない(思い立ったらいつでも) 長所といえば、この2点くらいです。
①保管(方法・場所)が明確でなく、発見されない場合がある・・相続人全員で遺産分割協議が終了し手続きが済ん だ後に発見されたら悲惨です。
②遺言書の内容を実行するのに時間がかかる・・すぐに開封できず、検認手続きの完了まで1~2か月かかる。 つまり「お預け状態」が続くわけです。さらに検認が終了しても、内容の不備で「遺言を実行できない」と いうことになれば、どうしょうもありません。
※2020年7月10日から 法務局で「遺言書をチェックして保管してもらえる」制度が始まります。
③紛争が多い・・検認手続きが終わっても、内容に関する争いが絶えないのは自筆証書遺言です。
「おやじに強要して自分に有利に書かせたな」、「おやじは認知症で遺言書を書けるはずがない」など・・。
◆自筆証書遺言は 作るのは簡単だが、実行に時間と手間(費用)がかかります。そのため、残された人のことを 真剣に考えると、首をかしげる部分があります。